GOSICK -ゴシック- #24(最終話)「死神の肩越しに永遠をみる」

 ヴィクトリカも久城もそれぞれとても苦労したことはわかるのだけど、それぞれ別のところで苦労させてどうするんだよといいたい。ヴィクトリカも久城も引き離されそうになるが、それでもなんとか合流してブロワ侯爵を打倒し、ヴィクトリカはついにブロワ侯爵の手から逃れ、自由を勝ち取る。しかし時代の大きな流れには逆らい難く、予言の通りヴィクトリカと久城は一緒に居られなくなり……という流れにするべきだったのではないかと。そこから予言をくつがえして再会できたか、それとも予言の通り互いにはなればなれになったままだが心は一緒だからハッピーエンドにするかというのが最後の見どころで、予言をくつがえして再会できたことにするなら、そうできただけの何らかの理由付けというかひと捻りがあるだろうと思っていたのだけどな。原作はまだ最終巻が出ていないけど、最後はどういう終わり方になっているのだろう。
 まとめ。正直なところミステリとしてはダメダメで、ひたすらヴィクトリカ可愛いよヴィクトリカな作品だった。でもそれって、たしか原作からしてそういう評価だったようなおぼえが。今はなき富士見ミステリーから出ていたシリーズであり、作者が一般文芸方面へ転身したこともあって、もはや続きがのぞめないかと思われていた作品が、こうして多くのひとに知られ、またシリーズ完結へのきっかけとなってくれたことのは、富士見ミステリー時代から知っていた身としてとても感慨深く、そういう意味ではありがたいアニメ化だった。