Kanon

第18話

 え……これで栞編終了? 次回にどういうフォローが入るかにもよるが、まさかマジで救われませんでしたオチか……?
 香里と栞の和解(という言い方も変な気がするが)は、なんだかんだで最期の時が迫ってきたらやはり放っておけなくなったというのもわからないではないが、物語的にはもう少し盛り上がりがほしかったな。

第19話

 栞のことに関してまったくフォローなしかと心配したが、いちおう北川との会話でまだ存命であることは判明。とはいえ、栞は病気療養に専念するため外出しなくなったのだということぐらいはわかっても、祐一が急に栞と関わろうとしなくなったように見えるのはやはり不自然。栞にもう一度出番があるとすれば最終回に元気になった姿を見せるぐらいかな。
 北川の「寂しくなった」発言やあゆの「大切な人をなくしたことがあるか」についての会話からも感じることだけど、はじめはあれだけにぎやかだったこの作品も今となっては三人が脱落。その脱落のしかたもなんとなく出番がなくなっていつの間にか姿を見せなくなるのではなく、色濃い「死」の影を感じさせるあたり(実際三人のうち二人は極めて生存の可能性が薄いし)さすがは「泣きゲー」なんて呼ばれるだけあるというか(もちろんこれは本来原作では別々のルートになっている五人のヒロインの話をひとつにまとめているからこういう流れになるのだけど、原作には原作であゆの恐怖の「探し物見つかったんだよ」イベントがあるわけで。あれで決定的に祐一とあゆの運命はすれ違ってしまったのだということを嫌というほどはっきり突きつけられるんだよなあ)。
 正直いままで祐一にとってあゆは恋愛の対象って感じではなさそうだったので今回急にふたりの距離が縮まったことも不自然に感じられるかと思っていたのだけど、思いのほか自然に受け入れられた。最後の場面の作画がきれいで問答無用に納得させられたのと、幼少のころの思い出があり、実際物語の初期から関わり合いつつ、今では居候同士同じ屋根の下で暮らしているという今までの積み重ねがあったからだろうな。こうして考えてみると作画の面でも物語の構成の面でも今さらながらに改めてよく出来ているよなと驚かされた。でもこの流れからするとやはり噂通りあゆルートを先に済ませて最後に名雪ルート? たしかにイベントの都合上、名雪を最後にまわしたほうがいいのはわかるが……マジかよ……