鎖 -クサリ-

鎖 ~クサリ~

鎖 ~クサリ~

  • エロには期待できない。エロいというより、女を痛めつけているって感じだし、しかも尺が短いし。そういう作品だとあらかじめわかった上で手を出したので、個人的にはそれほど気にならなかったが。
  • この作品のヒロインに関しては外見や性格などによる「萌え」ではなく、シナリオの性質上、危機的状況において役に立つヒロインの方が好感が持ちやすかった。ゲーム開始時、珠美はそれほど好感度が高くなかったが、とあるルートの勇者っぷりに好感度がかなりあがったし。反対に可憐なんかは、ゲーム開始時はツンデレなお嬢様っぽくて好感度が高かったのに、事件発生後はそれほど役に立たないキャラで好感度がさがったし(べつに嫌いになるほどではないが興味が薄れたというか)。
  • なんだかんだと問題はあったが、結構面白かった。たまにはこういうヤるかヤられるかっていうスリリングなストーリーも悪くない。異能力を持った超人でもなく、戦うことがあたりまえな戦士でもなく、生身の一般人が戦うってのが良かった。いちおう謎解きの要素もあって、ひとつのルートではわからなかったことも別のルートで謎が解けたりってのもあるし。船という外界から閉ざされた環境で殺人鬼と対決、というスリリングな雰囲気も出せていた。が、しかし、状況をわきまえない馬鹿馬鹿しいやりとりが大きなマイナス材料。普通のギャルゲー・エロゲーなら退屈な日常描写が続くから面白おかしいやりとりも必要だろうし、あるいは暗く重い雰囲気を和らげるためにギャグ描写を入れたりもするが、さすがに人の命がかかっているようなこういうシナリオだと雰囲気がぶち壊しになってしまうし、緊張感のないやりとりをする登場人物たちに呆れてイライラしてしまう。さすがに終盤になるとそういう馬鹿馬鹿しいやりとりはなかったが。
  • ヒロインがだれひとり傷つかず、それもこういう極限状況下なんだからなりゆきで全員と関係持っちゃって、エピローグで全ヒロインから迫られて困る主人公というルートがあっても良かった気がする。普段ならそんな都合のいい展開にはうんざりしたりもするけど、さすがに今回は暗く重すぎて、そういうご都合主義な明るい展開がほしくなってしまった。
  • キャラクターに愛着が出てきたのか、この登場人物たちの学園生活がどんなだったか見てみたかった気が。
  • お気に入りの曲は『STARLIGHT IN DEEP SEA』『星座』。

以下お気に入りの台詞

  • 『天国って地獄の底にあるんだね』
  • 「い、いちばん優しいウサギが狼を蹴り殺すんだ」
  • 「生まれた時から優等生だったわけじゃない」「でも、生まれた時から女だわ」