魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語

(以下ネタバレ)
(白文字反転)

 TV版からそうだったけど、映像の一部が抽象的というかイメージ映像的で現実感に欠けていて、何がどうなっているのかわかりづらい……とまでは言わないまでも素直に物語に入り込みづらい部分があった。
 終盤はなんだか無理にバッドエンドに向かわせているようでキャラがぶれているような違和感が。もっともほむらというキャラの性格を考えれば確かにこういう方向に向かってもおかしくないとも思えるのだけど。
 ネタバレ情報はほとんど見かけなかったつもりだけど、「ほむらの愛が重い」とか「終盤は呆然」といったぐらいの情報は見かけていたので、すでに魔女化していたほむらが作り出した世界だったこととか、女神まどかに救済されそうになったところでそうはいかなかったところとか、あまり衝撃が味わえなかった。やはり100%楽しみたいならもっと厳格にネタバレを遮断し、公開されたらすぐに見るべきだったということか。
 そんなふうに微妙に違和感があったり、それほどの衝撃はなかったものの、これこそこの物語に求めていた結末だと思えるものでもあった。TV版のまどかの願い事パワーで(まどかが超常の存在になったり、さやかは救いきれなかったり、魔女化することこそなくなったものの魔法少女たちは戦いの運命からは逃れられなかったりといった)ある程度の痛みは残しつつも、おおむねめでたしめでたしの終わり方というのは納得がいかないと感じたし。今回のこのほむらが対極の存在となり、表面的には穏やかに見えるものの、どこか不安の残る終わり方というのはこの作品にふさわしいと思えるわけで。