偽物語 #11(最終話)「つきひフェニックス 其ノ肆」

 最終話だったらしいけど、なんだかそれらしくない終わり方だったなぁ。次回に続くなんて出てたし。あれは何だったんだろう。WEB配信でもあるのか、劇場版の『傷』のことを指しているのか、それとも『猫』のことなのか。まあそのへんは置いておくとして、バトルはあっさりでなんじゃそらというような結末だったけど、もともとバトル方面に期待するような作品でもないし、変態だけどなんだかんだで妹のためにがんばる阿良々木さんかっけーな回だった。影縫、貝木、忍野の三人の存在感が強く感じられた回でもあった。特に忍野は『偽物語』になってからは一度も出番がなかったはずなのに、これほどまでに強く存在感を印象付けられるとはびっくり。偽物でも本物になろうとするから価値があるのだという台詞は、原作者の西尾さんの他の作品の作風を知っていると考えさせられるものがありますな。
 まとめ。2冊で5話分のエピソードがあった(アニメでいうと15話で5エピソードとなるか)『化物語』に対し、2冊で2話分しかない(アニメでは11話で2エピソード)今回の『偽物語』はやはりテンポが悪く、だれてしまった印象で『化物語』のときほどの勢いが感じられなかった。とはいえ、映像演出やらサービスカットやら登場人物同士のやりとりは十分楽しめたし、そこそこ安定した作品だったと思う。