ひぐらしのなく頃に解 第9話

 どうにもまどろっこしいというか、もどかしいというか。そんなに都合良くすぐに、簡単に問題を解決する方法なんてないということなのかもしれないけど、二度も相談に行けばただ訴える人数を増やせばいいってものではないとすぐにわかるだろうに。殺人はご法度というのはわかるが、ただ児童相談所に通報して動いてもらえばそれでいいってものでもないと思うのだけどなあ。沙都子が虐待を受けているという客観的かつ具体的な証拠を用意してみようとする、相談所の人間が沙都子の家を訪問する時は同行する、ただ耐えるだけが強さではないと沙都子を説得し虐待を認めるようにする、北条鉄平の身辺を調べてみる(叩けばいくらでもほこりが出てきそうだし)、いくらでもやれることはありそうなものなのに、ただ法的救済措置に頼るだけというのはすっきりしないというか納得いかない。それに仲間を増やしてみんな一丸となるってことで満足そうにしているけど、スポーツやレクリエーションじゃあるまいし、みんなで一緒にがんばってるからなんて悠長に喜んでる場合じゃないだろうに。トラウマになってしまうことや、身体に消せない傷跡が残るという可能性も考えられる以上、迅速さも沙都子を助ける上で重要なことをわかっているのだろうか。みんなで団結ごっこで浮かれているだけなんじゃないかと思えて、どうにもしらけてしまう。これでもし沙都子を助けられて惨劇も回避できてめでたしめでたしとなり、「人と人とが信頼し合い、助け合うのが大切なんだ」なんて話の流れになったら、あまりに臭くて甘い話に失笑してしまいそうだ。