奏光のストレイン 第13話(最終話)

 EDの映像は最終回のあの場面を示していたわけね。たまたま墜落した惑星が生身で外出しても問題ない環境ってどんな確率だよとか、大気圏を突破したあげく海面に叩きつけられても搭乗者はたいした怪我もない無事な様子とは凄まじい頑丈さだなとか、最終決戦時には皆に受け入れられ必要とされていても問題が解決されれば多くの悲劇を生み出した裏切者の肉親ということで後ろ指さされまくりの生活なんだろうなあとかいう考えは野暮ですか。野暮ですね。
 まとめ。劇的な幕開けに反して結局のところ一人のとち狂った男の暴走劇でしかなかったという真相がスケールが小さくて微妙にしょんぼりだったり、ラルフ以外の敵は機械仕掛けの攻撃兵器でしかなくてドラマが生まれにくいのが残念だったな。もっとも1クールという放送期間を考えれば下手に風呂敷を広げすぎることなく、あくまで必要最小限のもので上手くまとめていたともいえるのだが。年末年始をはさみ、また年が明けてから一回放送したあと物語もそろそろ終盤だというのにずいぶん間が開いてしまって勢いが削がれてしまったのも恵まれていなかったと思う。そういった惜しい点もあるものの、なんだかんだで昨今のアニメ作品にしては珍しいしっかりしたストーリー構成と設定とが楽しめた作品だった。1クールでやるなら日常のドラマを描いた恋愛ものなどにするか、あるいはどうしてもこういう宇宙を舞台にしたロボットものにするならせめて2クールはほしかったかな。