夏祭りに妖狐は踊れ

夏祭りに妖狐は踊れ (ファミ通文庫)

夏祭りに妖狐は踊れ (ファミ通文庫)

実は『幽霊には微笑を、生者には花束を』の続編なんだけど、イラストは変わっているしタイトルも共通点がないからそうとわかりづらいという難儀な作品(笑) 前作の主人公である真也・優希組に加えて、前作では脇役だった赤城と新登場の涼子も今回の話の中心にいるのだけど、話の中心となる人物が二組いるせいか恋愛面の描写が薄くなってしまっているのが少々残念。真也と優希のつきあいとか赤城と涼子の交流とかもう少し掘り下げて描いてほしかったな。今回の真相はややこしくてついていくのがきつかった。超常現象の法則性を把握し、それを逆手にとって事態を打開するのはあいかわらず良かった。