D.C.S.S. 〜ダ・カーポ セカンドシーズン〜 第08話

純一にしても音夢にしても「んな大騒ぎするようなことかよ?」といった感じで、視聴者側として素直に共感できないのが痛い。音夢初音島を出て看護学校に進学したのは単純に進路の問題のみではなく、純一が他のヒロインと結ばれる場合、そのまま純一のそばにい続けるのはつらいというのと想いを断ち切るためというのがあってはじめて家を出ることになるのだったと思う(記憶違いでなければ)。ゆえに看護学校に進学した音夢は純一への想いをあきらめた音夢ということになるはずなのだが、アニメでは音夢が純一と以前と同じような生活ができることを期待していることから察するに違うらしい。では、どういう経緯で音夢初音島を出て看護学校に進学することになったのか。単純に進路の問題としての場合、2年も音信不通でいれば音夢がそばにいない純一に恋人ができる可能性を考えるのは当然だろうし、そのことを覚悟していたと見るべきということになる。もし純一に恋人ができる可能性が考えられなかったしたら、これはもう音夢が単純に阿呆だったとしか言いようがない。あるいは純一と想いが通じ合った後(つまり恋人になった後で)看護学校に進学することになった場合。これなら離れていても純一が浮気をしないと信頼して、といちおう説明できなくもない(もっとも晴れて恋人同士になった音夢が純一のそばを離れるとは考えにくいが)。しかしこれだと音夢がいない間、さんざん他の女の子たちに世話になった純一はただのクズ男ということになる(たとえ恋人になってなかったにしても、あれだけ他人の世話になりまくっているのはヘタレ野郎であるということに変わりはないが)。恋愛感情を絡めなければお話にならない。しかし一度は決着のついている話を続けることになるのでグダグダになる、というのはギャルゲーアニメ第2期作品の必然的な欠点だよなあ。東鳩Rもそうだったし。本来この問題を解決した上で、全体の脚本を考えるべきだと思うのだが。たとえば、あきらめたので最初はおとなしくしているのだけど、そのうち再燃してきてやっぱりあきらめられないという流れにするとか(この作品でいえば、ちょうどことりがそれに近いポジションか)。この程度のありがちなパターンでもいちおう納得できる程度にはなるかもしれないのに、音夢×純一は最初から前回と全然変わらない様子だから納得いかないというか。