カスタム・チャイルド

カスタム・チャイルド (電撃文庫)
ボーイ・ミーツ・ガールもので登場人物はそれぞれ問題を抱えていて、という非常にベタな話なんだけど、なかなか良かった。400Pほどあって句読点が少ない作品なんだけど、ちまちまと少しずつ読み進めたのが良かったかな。いちおう注目していたものの最初は見送りかけた作品で、でも某所の評判が良かったので手を出してみた。こういうとき人の意見を参考にするのは大事だなあと感じたり(笑) 三嶋とマドカの関係は2〜3章のときぐらいの距離感が一番好き。最後のオチに関しては最初「げっ、移植による記憶コピーオチかよ。これじゃあ記憶を受け継いだだけの別人じゃないか」と思ったけど、382Pの「もともと一人だった自分という人間がばらばらになってしまって、それがまた一人になっただけみたいな、そんな感覚だったから。」というのと391Pの後ろから5行目〜2行目の部分で、二人は一人に統合されたみたいなものなのかなとわりとあっさり受け入れられてハッピーエンドと納得することができた。