うえきの法則 第01話

まあまあ。いかにもサンデー連載らしい作品といった印象。自分が不幸になることも恐れず他人のために力を使えるのが主人公の魅力……といいたいのだろうけど……。ふと思い出したのは『まぶらほ』(『まほらば』と間違えそうになるよな、これ。あーややこしい)。あれにも似たような設定があったよなあ。主人公が使える魔法の回数はものすごく少なくて、使いきったら消滅ってやつ。まあ、『まぶらほ』はその他もろもろ好きになれない要素がそろっていたということもあるだろうけど、やはりあの主人公にもそれほど魅力を感じられなかった。というのも、使いきったら消滅なんて設定があるにもかかわらず、主人公はけっこう無造作に魔法を使っていたから。やはりこういう設定は主人公がおびえて、躊躇して、苦悩して、それでもなお使用するというふうに描いた方が、その決断の重さが印象的に映る。そういう描写がないと反対に安っぽい自己犠牲に見えてしまうわけで。この作品の主人公も同じ。主人公が才を失うということに関して(少なくとも表面的には)まったく無頓着だから、決断の重さが感じられないんだよな。まあ、安っぽい自己犠牲というふうにも見えないのは良かったけど。
周囲のキャラに関しては、まず神候補のコバセンが正義だのなんだのエラそーなことを語っているくせに中学生を代理として戦わせることにまったく疑問をもっていないというのがちょっと……。クラスメイトらしいおせっかいの紅一点少女は今後影が薄くなっていきそう。
とまあ、辛口の感想になってしまったけど、けっこう悪くなかった。どうもサンデーアニメ化作品とは相性が悪い気がするのでどれだけ続くかわからないが、とりあえず次回も観てみるつもり。
追記。えらく評判が悪いな、この作品。展開はやいとのことだが、原作読んでないので原作と比べてどうかはわからないし、事前に設定はいちおう頭に入れておいたのでついていけないというほどでもなかったし、そりゃゴミの基準がよくわからねえとかあのドリルは何(笑)とか思ったりはしたけど、まあ最近はこの手のバカ展開はめずらしくないしと普通にスルーしてた……ひょっとして自分でも気づかないうちにバカ展開アニメに毒されている?(笑)